【コラム記事】「呪いの言葉」が人を止める
自信と自己肯定感を見極める
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こんにちは。
日本パーソナルビジネス協会
理事の西尾順です。
「自信がない」
「だからできない」
起業したい方、
ビジネスの勉強をしている方から
よく聞く言葉です。
自信とは・・・
言葉の通り【自分を信じる】と書きます。
例えば、料理をしたことがない人がいて、
「料理をつくるのは自信がない」と言われたら
やったことがない人なので
しょうがないと思いますよね。
つまり、自信には
《経験が必要》と言うことです。
経験を通じて、身につけた能力や
考え方、行動に対して自分を信じられるという
「能力に頼った自分の価値」ということになります。
じゃ、どれくらい経験をしたらいいのでしょうか?
これもよく言われていることですが、
【1万時間の法則】というのがあります。
これは、どんな人でも1万時間の経験を積むと
プロになれると言われる法則です。
もしも毎日、なにかの経験を積んだとして、
365日 × 8時間 = 2920時間(年間)
経験をしたことになります。
これを約3年と4ヵ月すると
1万時間の経験をしたことになります。
たとえ、1万時間使わなくても、
お金と交換できる価値を提供する。
または、人に喜んでもらえることが
何度も再現できるなら、
なにかのプロになっていると言えます。
もう1つ
自信に必要なことがあります。
それは・・・
《ゴールを決める》ということです。
例えば、
寿司職人になる。と決めて
10年間修行するのと、
寿司が好きだからと
10年間youtubeを見たり、
寿司屋さんに通ったとします。
結果的に、
「寿司を握れるようになった!」として
自信があると言う人はどちらでしょうか?
じつは、このパターンってよくある話で、
なんとなくできてしまったことは
自信が身につかないようです。
●余談ですが、
わたしの友人で
とても営業が上手い人がいます。
彼が人と話すと
自然と何か買いたくなったり、
その人がオススメの人に会いたくなります。
周りから見ると天才的に営業ができる
そんな彼は、意識なく営業しているので、
「営業に自信がない」とよく言っています。
自信って・・・
ゴールを決めて、
経験を積まないと
身につかないようです。
それでは、自己肯定感とは何でしょうか?
辞書によると
「自己肯定感とは・・・
自分のあり方を積極的に評価できる感情、
自らの価値や存在意義を肯定できる感情
などを意味する言葉」とあります。
(実用日本語表現辞典)
もう少しわかりやすく言うと
自分は大切な存在、周りから愛されている
ということを本人が実際に感じられることだと言えます。
よく「自信」と「自己肯定感」が
混ざっている方がいます。
たとえば、たくさん経験もあって、
キャリや能力的には問題がないのですが、
結果が出ない人がこのパターンです。
そんな方の多くは、
自分と他人を比べてしまい、
完璧なものでないと周りからバカにされる。
学歴も高く、留学経験もあり、
外資系企業でキャリアも積んで、
英語も話せる。しかし、その人は
「自信がない」
「だからできない」
と言います。
冒頭でも同じ事を言ってる人いましたが、
言葉は同じでも対応が違います。
自信と違い、自己肯定感は
能力や経験値の問題ではありません。
魚の骨が喉に引っかかっている感じで
過去に「呪いの言葉」をかけられている
場合があります。
●自信の場合は・・・
行動すること、経験すること、
成功体験を数値化することに重きを置きますが、
●自己肯定感の場合は・・・
聞くこと、共感すること、
甘えを受け止めることに重きを置きます。
相手も、どこまでやったら怒られるか
あえて失敗したり、行動することを止めたり、
やらなかったりします。
「○○ができなくても
あなたは素晴らしい」
約3年〜5年はかかりますが、
この言葉を言い続けると、
親、家族、友人、いじめなど
「呪いの言葉」として
動きを止めている
“心の足かせ”が次第にとれていきます。
相手の言葉は同じでも、
その言葉の意味は違うのかも知れませんね。
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日本パーソナルビジネス協会
理事/企業顧問
西尾 順 / Jun Nishio
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