【コラム記事】
中島英樹の名言。
「《レジスタンス》のような煙たい存在」
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こんにちは。
日本パーソナルビジネス協会
理事の西尾順です。
わたしは企業顧問という仕事をする前は、
デザインやブランディングの仕事をしていました。
今も、自社では年間 200〜300点ほど
大手グローバル企業のブランド展開として
おもちゃのパッケージデザインを
行っています。
デザインをやってきたおかげで、
ビジネスの入口から出口まで理解することができ、
今の仕事に役立っています。
今日は、そんなデザインの話として
有名なデザイナーさんをご紹介したいと思います。
デザイン業界では、
【広告】は花形の仕事です。
その中でも、
中島英樹さんは日本を代表する
アートディレクター、デザイナーの一人です。
坂本龍一さんのCDジャケットや
雑誌『Cut』など有名デザインを行っています。
彼の魅力は、デザインだけでなく、
そのデザイン哲学が好きで、
何年か前にTDC(Tokyo Type Directors Club)での
デザインコンペで賞を受賞した時に
講演でお話しされていた言葉を
ご紹介したいと思います。
(–抜粋–)
デザインとは・・・
クライアントやお客さんに
訴えるものでないといけない。
そうでないものを、
【デザイン】と言って良いのだろうか。
どこかで見たモノ(デザイン)は、
まだ見たことの無いモノ(デザイン)を
見たいのでハズしていく。
グラフィックデザイナーは、
「レジスタンス」(抵抗する者)
という煙たい存在だ。
社会性を知ること、向き合うことで、
未知のモノを解読していこう!
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走り書きでメモった言葉ですが
デザインをする上で
アイデアに困ったとき、
よく思い出します。
わたしたちは
「抵抗する者として・・・
まだカタチになってないデザインのために、
安易に流されることなく
社会を知り、向き合うことが大事だ!」
そんな意味なんだと思います。
そして、「デザインって
《社会とつながる》良い仕事だなー」と
勇気付けられるのと同時に
アイデアを考える辛さを思い出すだけで
胸が苦しくなります。
彼がよく話している言葉で、
「グラフィックデザイナーという
職業に就くのは簡単です。」
という話があります。
その最後は、
「しかし、正面からデザインと向き合い、
独自の考えを持って仕事している人は多くありません。
私は、煙たい存在として
いつまでも認識されたいと思っています」
と締めくくっています。
今の時代、効率化、費用対効果、集客、と言った言葉を
デザイナーも意識するようになってきました。
デザイナーなのに「商品が売れるかどうか」を聞かれたり、
動線設計を考えたり、社内のゴタゴタに巻き込まれたり、
社長の考えをまとめて戦略にすると「やりたくない」と怒られたり、
やることが多いのに報われない時代ですが、
時代が変わっても、
デザイナーは、
会社に・社会に流されるのではなく、
レジスタンスとして社会と向き合う
煙たい存在でいたいですね。
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日本パーソナルビジネス協会
理事/企業顧問
西尾 順 / Jun Nishio
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