【コラム記事】
リーダーのお作法。脳科学で話し方を変える
《モチベーションを意図的に変化させる》
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こんにちは。
日本パーソナルビジネス協会の理事
経営幹部リーダー育成・企業顧問の
西尾順(Nishio Jun)です。
本日は「脳と話し方」について
話そうと思います。
わたしは、企業顧問として
これまで約5000人の経営者やリーダーの
ご相談を受けてきました。
5年ほど前から、
本格的に脳科学の勉強をして、
社内リーダーの育成などに活用しています。
下記は、脳の「受動と能動」を説明した図になります。
現役の脳外科医さんのお話しは、
すごく勉強になるのですが、
勉強すればするほど、
周りからこんな質問をされます。
「なんのために勉強するですか?」
「ビジネスのためですか?」
その質問に対して、
わたしはこう答えています。
「一番の動機は《人の成長》に
興味があったからです」
もちろん、単なるきれい事ではなく、
ビジネスや教育に活用したかったからというのも
ありますが、それよりも、
社内でのリーダーの育成や、社員教育、
専門学校、大学での講師活動をしていて、
「なぜ人は・・・
[成長したり]or[成長しなかったり]
するのか?」
という長年の疑問を解決したかったというのが
純粋な動機です。
わたし自身、春・夏は右脳で国語が得意なのに、
秋・冬は左脳で算数が得意になるのか疑問でしたし、
そもそも、漢字を書くのが苦手だったり、
スピードを求められると頭がフリーズしてしまったりと
自分自身のことが分からなかったということも
疑問の一つでした。
話は戻りますが、
脳外科医から専門的な話を聞いていくうちに、
「脳内ホルモン」というものがあることを知りました。
この脳内ホルモンというのが
面白い物質で、環境の変化によって変わっていきます。
代表的なものは、以下の4つです。
1)オキシトシン・・・・・・幸福感やストレス緩和
2)セロトニン・・・・・・・・安心感やストレスの抑制
3)ドーパミン・・・・・・・・やる気スイッチ、報酬系
4)ノルアドレナリン・・・不安や怒り、恐怖、扁桃体系
※他にもたくさんあります。
環境の変化によって脳内ホルモンの分泌が変わるなら、
実際に相手の話し方に応じて、こちらの話し方も変えていけば
人は変わるのか実験してみました。
下記が「脳内ホルモンと働き」の一覧になります。
●オキシトシンで信頼関係を築く
どんな人も、はじめてのことに挑戦したり、
結果が出るまで不安だったりします。
「大丈夫かな?」「間違ってないかな?」
「怒られないかな?」「良いのかな?」
そんなときに、
「ちゃんとあなたのことを気にしているよ」
「大丈夫だよ」「頑張ってるね」
と気遣いやひと声かけることが大事です。
脳の先生曰く・・・
「うわべの言葉だけでは見透かされる。
母親のように、深い愛で
本気で相手のことを考えて言うことが大事だよ」
とおっしゃってました。
努力している事を認めて上げて、
小さな一歩でも「ほめる」事で
信頼関係ができます。
これは、上司部下、親子関係、
同僚との関係に応用できます。
(組織作りの基礎になります)
相手が不快にならない程度に、
「ちゃんと気にしているよ!」という
アプローチをする。
いっしょにごはんを食べる!でも
かわいい猫の写真を見る!でも
良いと思います。
※やりすぎると迷惑になりますので
気をつけてくださいね。
<話し方>
オキシトシンが不足している場合
安心できる場所で、
小さな良かった所を探し、
いっしょに共有することと、
無表情よりも、
わかりやすい笑顔や
リアクションが大事です。
●ノルアドレナリンは火事場
「この仕事は義務です」
「緊急事態です」「ノルマです」
「朝から晩まで営業行ってきて」
「この仕事ができないとクビだよ」
こんなことを言われたらどうでしょうか?
誰だって「イヤですよね」
不安と恐怖、
これを言った人に対して
「怒り」が増してくると思います。
これがノルアドレナリンです。
外からの過度なストレス。
トラブルや急ぎの仕事、
緊急事態で、今すぐ動かないと
死んでしまうかもしれない。
火事が迫っている。
または起きている状態です。
感情的になり、
脳は高速で回転し、
集中力が高まりますが、
長期化するとウツや病気になってしまいます。
<話し方>
ノルアドレナリンが多い場合
とりあえずある不安や恐怖、怒りの
原因を明確にしていく作業を繰り返します。
感情が言葉にならない場合は、
言葉を小さくしながら
違和感あるところを探ります。
一方的な捉え方、
言葉の定義を変えて、
ポジティブな発想へ転換して行くと
心が楽になります。
●ドーパミンで「やる気スイッチ」
やりがいとか、やる気とか、
動くことや達成することで分泌される
ホルモンです。
嬉しい、楽しい、ワクワクなど
小さなことでも、達成していけば行くほど
「もっとやりたい」と思うようになっていきます。
<話し方>
ドーパミンが不足している場合
リズムよく、早めに話したり、
声にメリハリをつけるなど
相手の感情の上げ下げを注意しつつ、
テンションが上がることを
意識します。
小さくても目標を作り、
ゴールを達成する。
小さく決めて、動く。決めて、動く。
を繰り返していくと
難しい課題も解決していきます。
●セロトニンは安定感
人は、「快」「不快」「好き」「嫌い」で
何かを決め、動きます。
この2つの物質を調整するのが
セロトニンになります。
不安感を低くし、精神を安定させる。
落ち着いた平常心を保ちます。
いつもと同じものを食べる。
同じ電車やバスに乗り、
同じ道順で変える。
いつものパターンは、
安心感と安定をもたらします。
<話し方>
セロトニンが不足している場合
ゆっくりした話し方や
語尾を伸ばしたりして、
会話のスピードを遅くする。
相手にたくさん話をしてもらい。
ガス抜きをして、スッキリしてもらう。
頭の中の整理整頓をする。
※仮想で「大中小の3つの箱」に入れる
●まとめ
このように、
・オキシトシン
・セロトニン
・ドーパミン
・ノルアドレナリン
の分泌を変えることで、
相手の心にも変化が生まれます。
外発的なアプローチで、
モチベーションは
意図的に変化させることができます。
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成長が止まる人の理由。
「人の成長とはなにか?」という問題の
解決への糸口になるかも知れません。
これからのリーダーのお作法として、
【脳科学】は知る必要があります。
p.s.
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