【社長経営コラム】No.019
「職人の道から、組織の道を選んだ」建設会社社長の決断!
《社長がいなくても回る!経営の仕組みを3つに分解》
職人社長が「会社の仕組み化」を決めた理由
今日のお話は『 社長がいなくても回る!仕組み化 3つのステップ』についてお話ししたいと思います。
先日、経営相談に来られたのは、建設業やリフォーム業をされているA社長でした。
A社長は、建設・内装業16年以上行っていて、これまでご紹介で仕事をいただき年商1億円を10年間続けてきたのに、数字が苦手だったり、人件費や広告費など、どんぶり勘定で赤字になってしまい「このままじゃいけない」とご相談に来られました。
「仕事には困ったことがない」
と、創業当初からお客様は紹介や棚からぼた餅的な仕事をいただき、
その後、リピーターになっていくというパターンで事業成長をしてきたのですが、
計画的でなく、お客様都合なので売上を予想できないし、
とにかく忙しいので、それを改善したいとずーっと思っていたということでした。
そこで、A社長は仕事を少しでも楽にしたいと
社員を増やして見たのですが、急に辞めたり、技術力が足りなくてお客様に迷惑をかけたり、ケンカしたりと、社内は動物園状態となってしまい、さらに広告費にぶっ込み、垂れ流して、見事に赤字になってしまったそうです。
「バカなことをしました!」
「やっぱり、独学では限界です!
先輩社長からも『もっと経営や戦略を勉強しろ』と言われたし、
基礎から経営を勉強して、会社を社長だけで回すのではなく、
社長がいなくても、社員だけで回る仕組みにしたいです!」
と、これまでの経営を懺悔していました。
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経営の仕組みを3つに分解
社長として、お客様を笑顔にしたい、売上を上げたいと考えるのは普通のことだと思いますが、その方法として2つの道があります。
1つは、職人社長として・・・
個人の能力の範囲内で事業を維持していくのと、
もう1つは、経営者(組織)として・・・
多様な人材の能力を掛け合わせて、共通の目的を持った仲間作りと事業規模の拡大を目指すという2つの道です。
どちらかが正解ということではなく、社長が目指す会社の姿によって違います。
ただし、どちらを選ぶにしてもビジネスには【仕組み】が必要です。
仕組み、という言葉はよく聞きますが、
結局なにをしたらいいのか分からないということが多いので、
経営を3つに分解してご説明したいと思います。
経営の仕組みを分解すると・・上から
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1)経営・・・成長の仕組み
社長のビジョンやMVV、事業理念など
2)戦略・・・事業の仕組み
ビジネスモデル、商品設計、ブランディング、
セールス、集客、マーケティング、継続サポート
3)戦術・・・作業の仕組み
効率化、マニュアル、KPI、管理、クリエイティブコントロール
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これが小さな会社、ひとり社長、または職人社長が
最初につくらないといけない仕組みづくりです。
社員がいない会社や小さな会社の多くは、
この仕組み化をやりきれないまま「頑張る!」といって
終わってしまうことが多いのですが、
会社として経営の仕組み化が無事に終われば、
社長の自由な時間は2倍になり、売上も2倍となり、
【自動で成長する会社】がスタートします。
この仕組みができたら、
次に、本格的な組織作りとなっていきます。
A社長は「誰も教えてくれなかった」とつぶやきながら、
「コロナの時は、会社を潰そうか悩み、ケンカしている社員のクビの切りからも分からないまま、事務所に行きたくなくて素通りしたこともあった」と一番深刻だったときの思い出を話し出しました。
これまでの痛い経験から現在は経営を勉強するようになり、
見事V字回復をして、今年も順調に年商1億円になったと話していました。
普段から仕組みが大事!と思われている方もいると思いますので、
次に、自社の仕組み化チェックリストの項目をご確認ください。
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<自社の仕組み化チェックリスト>
□ 社員やお客様に金儲け以外の理由で会社をしている理由が話せる
□ 「理念」「ミッション」などが明確に言語化している
□ 自己紹介で理念やミッションを話すと協力者やファンが増える
□ 理念を15秒以内に一言一句、間違えずに言える
□ 事業計画書どおりに行動し、確実に売上が上がる
□ 売上を上げるために具体的に何をやったら売上が上がるのか理解している
□ 感覚的ではなく、今年、今月、今週、今日やるべき事が決まっている
□ KPIなど行動量を数字で計測している
□ 週1回以上は行動した結果を振り返り、改善する時間をつくっている
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以上です。
これまで協会では5000社〜1万社の経営相談を伺ってきたのですが、多くの会社では、この「仕組み化」というものを5年、10年かけてつくるのが普通です。しかし、本来はそんなに時間もかからず、体系化されたカリキュラムを使えば3ヵ月〜6ヵ月でつくることができます。
「職人の道から、組織の道を選びます」
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これがA社長が下した決断でした。
赤字には、赤字になる原因がある。
逆には黒字には黒字になる原因がある。
そのどちらも結果知っているけど、
なぜそうなるのか理由を知りたい。
そう話して、これからは
忙しいから人を雇うことはもうしないし、
今まで、仕事に困ったことはないけど、
利益に困ることは辞めたい・・・
A社長は、黒字になった会社をさらに黒字にしたいと、経営研修を受講することになりました。
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お待ちしております!
最後までコラム記事を読んでくださり、ありがとうございます。
JPBA専務理事/組織設計アドバイザー
西尾 順(Jun Nishio)