【コラム記事】
デザイン経営的視点 03
選択と集中で価値をつくる
《商品力とブランド力を上げる》
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こんにちは。
日本パーソナルビジネス協会
理事の西尾順です。
今週は、「デザイン経営」について
書いていますがいかがでしょうか?
過去の記事も合わせてお読みください。
《「デザイン経営」シリーズ》
|デザイン経営的視点 01
|どんな商品も「少し」は売れる
https://wp.me/pa3o7Q-2bh
–
|デザイン経営的視点 02
|そもそも赤字の会社は存在しない
https://wp.me/pa3o7Q-2bU
さて、3日目の今日は、
商品力やブランド力を上げるための
選択と集中についてお話ししようと思います。
デザイナーとして、デザインを依頼されるとき、
大きく分けて2つの理由があります。
① 新商品のデザイン
② 商品リニューアル
そこで要求されるのが
《デザイン力やブランド力の強化》
をすることです。
今ある商品のデザインを
リニューアルする仕事は良いのですが、
一番問題が多い、または、困るのが、
「新商品」をデザインするときです。
新商品を展開するときに、
こちらも大きく分けて
2つのパターンに分かれます。
① 前々から予定していた予算のあるパターン
② 社長の思いつきで決まった予算のないパターン
①の場合は、予算もあり、スケジュールも決まっているので、
ある一定のクオリティをデザインできて、
納品が出来ればオッケーという仕事です。
しかし、②の場合が大変です。
よくある例として、
こんな社長さんから依頼が来ます。
<アイデア豊富な社長さん>
人は悪くないのですが、
とにかく何にでも手を出します。
たくさん手を出しすぎて
メイン商品も、メイン事業もよく分かりません。
(いちを本人の中ではメインとサブがあります)
思いつきで仕事が決まるので、
予算もないですし、コンセプトも不明確で、
スケジュールもタイトということが多いです。
その他にも共通点として、
・大きな儲かる仕事を思いつく。追いかける
・少しやってみて、上手く行かなくなると止める
・1つに絞らないので、お金も時間も分散する
・お金がなかなか入らないで、困っている
・少額でも早くお金が入る仕事を掛け持ちしている
・いろいろと借金をするか、預金を切り崩している
この中で、一番重要なのが、
「1つに絞らないので、
お金も時間も分散する」
というのが重要です。
アイデア豊富ということは、裏を返せば、
気分や思いつきで、仕事をしている
子どものような自由な発想がある方です。
そして、そういった自由な方は、
共通して「力が分散している」イメージがあります。
いくら商品を作っても、
ブランドを作っても、
力が分散しては売上は上がりません。
どうしても商品価値を理解してもらい、
お客さんに商品が浸透するまで
時間がかかります。
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そして、もう1つ理由があります。
それは、1つに絞らないとブランド展開として
お客さんとのコミュニケーション難しいという点です。
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新商品・新サービスを作る際に、
必ず行うのが、商品の周辺にいる人々の
行動観察から問題を発見することです。
売っているお店やサイト、販売されている棚やコーナー、
お客さんのタイプ、商品の使いやすさ(ユーザビリティ)、
不満、不安、もっとこうしたい、こんな時に欲しい、など、
なるべく多くの情報を収集します。
中でも良くやる方法が、競合商品のデザインを
パーツごとにバラバラにしていきます。
この分析方法を「デザインエレメンツ分析」とか
「グラフィックエレメンツ分析」などと呼んでいます。
例えば、3つの商品があるとします。
1)高級商品
・製品名ロゴ×2
・シンボルマーク×1
・機能表示×1
・製品写真×1
・注意書き
・シリアルナンバー
・リサイクルマーク×2
2)一般商品
・メーカーブランドロゴ×1
・メーカーブランド名×1
・商品機能・成分説明×5
・商品グラフィック×1
・品質表示、注意書き、連絡先、販売元
・リサイクルマーク×2
3)低価格商品
・ブランドロゴ×6
・商品名×6
・種類別商品名(無糖/ブラック)×2
・種類別(無糖)×2
・種類別(ブラック)×2
・種類別英語表記×1
・キャッチコピー×4
・産地名コピー×4
・保存状態×2
・商品機能・成分説明×5
・商品グラフィック×1
・品質表示、注意書き、連絡先、販売元
・リサイクルマーク×2
こうやって比較すると分かるように
ブランド価値の違いによって
情報の量が変わってきます。
ブランド価値が高い、買う人を選ぶ商品は、
シンプルで、情報も少ないのが特徴です。
逆に、たくさんの人に手に取ってもらう商品は、
情報量も多く、キャッチコピーなど
より手に取ってもらいやすくする必要があります。
デザインする際に、
この企業は、どういう立ち位置で
お客さんとコミュニケーションをしたいのか、
お客さんにどんな価値を届けたいのか、
どんな未来へのメッセージがあるのか、
このように、ただデザインするのではなく、
ブランド展開をする際にも【1つに絞る】必要があります。
先ほどもお話ししましたが、
カンタンに儲かる商品なんてありません。
1つに絞り、
商品力とブランド力を上げるために集中する。
そうやって時間をかけて、商品をつくり、
ブランドを育てるからこそ、
他社からの参入障壁が高くなり、
企業の競争力向上につながります。
デザイン経営とは、
「企業の戦略」と
「デザインやブランドの戦略」を
1つにするための
選択と集中することなのかも知れません。
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今日の内容について・・・
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次回、「デザイン経営的視点 04」は
「中小企業が手を出す魔物」をお伝えしたいと思います。
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