【社長経営コラム】No.001
《Part 1》社長が3ヵ月不在でも、事業が伸び続ける
「仕組みで回る経営システム」の作り方とは?
社長としての「2つの頑張り方」
今日のテーマは『 社長が3ヵ月不在でも事業が伸び続ける「仕組みで回る経営システム」の作り方とは? 』について Part 1(前編)/ Part 2(後編) に分けてお話ししたいと思います。
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もしも、社長としての【 頑張り方(会社への向き合い方)】があるとしたら、「あなたはどんな会社を目指して頑張っていますか?」という質問をしたとします。
この質問に対して、人それぞれいろいろな考え方があると思いますが、
大きく分けて、次の2つの回答パターンがあると思います。
1つは、
「とにかく大きな会社にしたいです!」
「たくさん社員を雇い、1億、10億、100億目指します!」
「M&Aまたは上場を目指しています!」
というパターンと、
もう1つは、
「今の仕事を大事にしながら、数人で会社を続けていきたいです」
「安全運転で、現状維持をしながら、楽しく仕事がしたいです」
「目の前のお客様のために、背伸びせず、そこそこ、やっていけたらいいです」
というパターンです。
前者の目的は言い換えると
「社会に影響力(インパクトや社会貢献)のある会社を作りたい」
「全国に支社をつくり、独自の経済圏をつくりたい」
「最終的には、企業価値を上げて売買も検討している」
とも言えますし、
後者の目的は
「お客様に貢献することでやりがいを感じたい」
「社長(オーナー)として、現場を大事にしながら一生現役でいたい」
「少人数でも、地域に愛される100年企業をつくりたい」
ということかもしれません。
どちらにしても「(社長が)思うようにビジネスをしたい」という所は変わらないのですが、目指す未来への期待と、社長としての「頑張り方(生き方)」に違いがあります。
これは、どちらを選んでも良いですし、正解・不正解はありません。また、どちらかが「偉い!」「偉くない!」という話でもありません。ただ違いがあるということです。
そして事実、どちらを選んだとしても日々社長は頑張っています。
適当に仕事をして、適当にお客さんからお金をもらおうと思っている人は一人もいないと思います。
ところが、この頑張り方の違いが分からないと「理想の未来」「売上や結果」につながらなくなる可能性があります。
間違ったことをしていないのに、売上が伸びず、何年も売上横ばいや頭打ちになったり、いつの間にかモチベーション(やる気)を失ったり、社員やスタッフをいくら熱心に育てても辞めてしまったり、社長がフォローばかりで現場から抜けられなくなったり・・・という状況になったりします。
そもそも、ビジネスの仕組みを理解し、解決方法が分かった上で、課題解決のために頑張っている場合と、ビジネスの仕組みも解決方法もよく分からない、なんとなく頑張っているが、売上が上がらない、人が育たない、会社が回らない…というのは違います。
根本的に「儲かる事業の仕組みをつくること(売上を上げること)」と「稼ぐ組織の仕組みをつくること(社長不在でも事業が伸ばせる)」は違います。
現在、社長として頑張っている方は、すでに売上を得ていると思いますが、社長だけが頑張っている場合、社長の動きが止まると売上も止まってしまうという「弱点」がそこにあります。
安定して事業を伸ばすには、社長が頑張る会社!ではなく、社員やスタッフがいっしょに頑張る会社!をつくる必要があります。
そこでまず最初は、社長としての「2つの頑張り方」の違いについてお話しします。
社長と経営者の口癖の違い
スタートダッシュ!
まだ小さな会社で、社員やスタッフが少ない場合・・・
経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報・時間)が分散すると、次の資源を創ったり、増やしたり、交換したりする…という「売上を得る活動」での効率が悪いので、社長にすべての資源をいったん集めて、集まった資源を社長自身が会社に投入して、事業を回していきます。
「見込み客を集め、営業・商談から制作、納品、資金を回収、事業の継続」といった一連の流れを仕組み化して、【儲ける事業】をつくっていきます。
しかし、社長の動きが止まると、事業も会社も止まってしまうので、常に社長が動き回る事を求められます。したがって、社長が「動ける」、「動けない」が、会社存続の明暗を分けてしまいます。
このときの社長の口癖は、「頑張る!」「もっと頑張ります!」と言う方が多いと思います。
社長が頑張る会社から、社員やスタッフみんなで頑張る会社へ
スタートから徐々に仕事が増え、事業の仕組みも固まり、事業が安定して回り出すと、次に【稼ぐ会社(組織)】をつくって行きます。
組織とは、「ある目的(理念やミッション)を実現するために集まったプロフェッショナルが、役割分担をして機能的に動く集合体」であり、小さな会社から大きな組織をつくることで、事業は軌道に乗り、スタッフの人数が増え、分業して役割をまっとうする事で、年商数億円から年商10億円の成長へと進んでいきます。
ここから、社長の頑張り方が大きく変わります。
「今日のごはん」よりも、
「明日のごはん」を生み出す
という【会社の未来をつくる】ことに徐々にフェーズが変わっていきます。現場の仕事から、いろいろな付き合いや交流会・パーティに顔を出し、社長同士の人脈を増やして「明日の仕事をつくるために影響力を上げる」という『ロビー活動』が仕事の中心になっていきます。
社長が頑張っても、頑張らなくても、今日の仕事は社員がやってくれる仕組みができ、経営者になっていきます。このときの社長の口癖は、「いつもありがとう」「困ったことない?」「頑張ってね!」と言う方が多いと思います。
社長が現場に入るプレイヤーではなく、会社が回っている状態で、社長が会社の未来だけを考える『経営』を専任で行う「経営者」という仕事をする必要が出てきます。
では、社長から経営者として、
具体的にどのように会社組織をつくって行けばいいのでしょうか?
この続きは《 Part 2(後編)》で、さらに詳しくお話ししたいと思います。
最後までコラム記事を読んでくださり
ありがとうございます。
JPBA理事 西尾 順
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