【JPBA西尾】No.023:【10x思考】成功する事業モデル、「量産」して成長する。会社組織としての仕組み

西尾 順(JPBA代表理事) JPBA経営者コラム

【社長経営コラム】No.023

【10x思考】成功する事業モデル、「量産」して成長する
会社組織としての仕組み

企業が抱える「3つの人材課題」とは...

今日のテーマは『 社長が稼働しなくても年商10億円、営業利益1億円以上稼ぐために、成功する事業モデル、組織化として  3つの「量産する」仕組みづくり 』についてお話ししたいと思います。

今回お話しした方は、年商10億円、IT会社をされているA社長です。ECサイト構築、WEBデザイン、システム開発、広告プロモーション、SES人材派遣など・・ITに関わるプラットフォーム提供から採用・人材教育・コンサルまで幅広く行う事業を行っています。

法人設立から6年、最初は代表と専務の2名からスタートして、現在では全国に10事業所を展開し、正社員30人と外注200人に大きくなったそうです。

企業のコンサル事業として、ITでビジネス支援を行い、伸び悩んでくすぶっているIT人材にレベルの高い教育を行い、英語が出来る海外人材やプロフェッショナル人材として、国内・海外へ派遣することで業績を上げられてきました。


そんなA社長にご相談内容をお伺いすると、A社長の口調は早くなります。

「2028年までに上場を目指していますが、利益構造が伴っていないんです」

そこで、客単価と粗利、稼働率を訊きました。
客単価はそれなりに高く、粗利30%と良さそうです。

そうであれば稼働率が低いということになります。

それは、A社長も十分承知していました。

「顧客を増やさないといけないと分かっているのですが、
 しかし、スタッフが足りてないんです」

A社長は、年商数億円企業が抱える【3つの人材課題】に困っている会社でした。
この3つの人材課題とは・・・
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<3つの人材課題>

1)育つのが遅い
2)育った頃に辞める
3)次の採用ができない
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という3つです。

事業は「量産」が必要です。

あるサービスを量産する、それを使う顧客を量産する。
業務をこなすスタッフを量産する。

そして、分業することで効率を高める仕組みができます。

例えるなら、1908年、産業革命の時のベルトコンベアーを使った「T型フォード」を考えるとわかりやすいかも知れません。

それまでは熟練工が1人で仕上げていたことを、29工程に分解し、作業分担することで1台組み立てるのに13〜14時間だったのが、1時間半まで短縮されたのですが、このように仕組みをより効率化することで、その結果、大きく利益を得ることができます。
※余談ですがフォードでは、量産できたことで、労働時間が減り、日給も2倍になったと言われています。

先ほどの量産の話に戻して、会社の未来を考えたとき、
社長は次のような質問に即答する必要があります。

「今、何に投資して、どんな量産に取り組んでいますか?」

先ほどのA社長の場合を考えると
・・・『仕組み』『組織化』が答えになります。

実際、A社長は、すでに融資を受けて「今後、どのように事業配分していくのか?」「やりくりしていくのか?」業績アップを進める上で、リソースの分配や方向性に悩んでいるということでした。

お金はある。
事業も成長している。

しかし、自信を持って「ガンガン売っていきます!」と答えることが出来ない、その理由の最たるものが「決めかねているから」です。

「結局、このまま進んでいいのか?」という迷いがあるから、大きく前進出来ないでいました。

次に、大きく前進できない理由についてお話ししたいと思います。

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事業が陥る「負のサイクル」への罠

ビジネスの方向性に迷うのは
悪い事ではありません。

来るべき理想の未来と現実から伸ばした未来との間に
ギャップがあり、考えたいということだと思います。

A社長も、未来の事業への疑いがありました。

・このまま拡大していって本当にいいのだろうか?
・自社サービスは特色があるだろうか?
・この市場はそれほど大きくないのかもしれない
・縮小する日本市場でこのままやっていいのだろうか?
・現場が回っていないのに、このまま人を増やして
 本当にクオリティは担保できるのか?納品できるのか?
・自分が稼働しなくても稼ぐ状況を作れるのか?
・新規事業など新たな取り組みができるのか?

という「疑い」があり、
その結果として「決めかねている」とのことでした。

ここで事業の根本的な問題が見えてきました。

<根本的な問題>
・出来るスタッフと出来ないスタッフの売上の差が大きい
・出来るスタッフには、これ以上の顧客をつけられない
・スタッフのフォローに、たまに社長がかり出される
・そして、その出来るスタッフが辞めると売上が一気に無くなる

これを繰り返していました。

また、ここでさらに襲いかかるのが、
辞めてしまった出来るスタッフの穴を埋めるために、
新しいスタッフを採用すると・・・

・利益に貢献する(戦力化)までの時間がかかりすぎる
・採用したスタッフ全員が戦力になることはない
・稼がないスタッフを保有し訓練するか、辞めてもらうか
 メンタルやモチベーションも含めて手間がかかる
・1,2年経って、戦力になったら辞めてしまう
・とりあえず、社長がまたフォローに入る

という負のサイクルに入っていました。

事業モデルx10、このままアクセル全開で大丈夫?

最初は、小さな会社として
全社員やスタッフが目の届く範囲にいました。

社員やスタッフもA社長の考え方や振る舞いを
間近で見て学ぶことができました。

気になるお客様がいれば、
サポートしたり、プライベートの話も
自然としていました。

それが、今は
日本全国に事業が10箇所と増え、
社員は30人になりました。

その30人の社員で、
約7倍の外注スタッフ200人で
パンパンになった案件を回しています。

すでに限界なのに「10x」=10倍の成果、
または、事業そのものを10倍に大きくするのは
実現不可能です。

また、新人社員や新しい外部スタッフの育成も
当然、社員に任せています。
これでは戦力化にも時間がかかりますし、
クオリティの担保が保てるはずもありません。

言葉では「社員やスタッフは、社長とは同じようにはできない」と分かっていましたが、しかし本当の意味では分かっていなかったのです。

「会社組織としての仕組みが全く出来ていない」
ということにハッと気づいた瞬間でもあります。

事業モデルに問題がある、組織の仕組みがない。
つまり、量産してはいけない状態にあったのです。

では、どのようにすれば量産できる仕組みができるのしょうか?

1つは「理念やMVVの見直し」です。

A社長も理念はありましたが、5年前の創業時、年商3000万円のときに作ったままで、すでに古くなっていて、これ以上「伸びしろがない」状態でした。理想の未来(目的)に向けて長期戦略として理念が必要です。それが古い、または、ただなんとなくある状態だと、思うような結果にならず、時間もかかってしまいます。

2つ目は、「高付加価値」です。

お客様に喜ばれている、他社と比べると優れているから「価値」があります。言い換えると価値は、お金を出しても買いたいモノになります。高いブランドがある、高い価値があるから、並みの社員やスタッフでも売ることができます。しかし、それがないと属人性が高く、社員やスタッフの「人間力」「能力(スキル)」「才能」が必要になります。最後は「社長が頑張る」ことになってしまいます。

3つ目が、「リーダーの総数」です。

どんなに素晴らしい事業も、社長だけがリーダーとして引っ張るのには限界があります。そのため、社内には社長以外のリーダーが必要です。しかし、誰もリーダーになりたがらない、または、そもそもリーダーが少ない場合、フォロワーだけの会社となり、業績は伸び悩んでしまいます。

A社長の場合、社員は30人、その中で「自分はリーダーだと思っている人」「会社の未来をいっしょに創っている人」は何人くらいいると思いますか?と質問すると、自信を持って言えるのは5人くらいということでした。

これを別視点で、数字から見ると、
200人の外注を、25人のフォロワー社員と
5人のリーダーでまとめているということになります。

外注が多い会社は、
案件数に比例して、人を増やしたり減らしたりできる半面、
その規模の割には、利益が少ない状態になります。

また、そもそもいっしょに会社の未来を創るというよりは、
自分の仕事や生活だけを考えているので、
入れ替わりが激しくなるため、クオリティも安定しません。

A社長は「1,2,3すべての条件に心当たりあります」と、
自信なさげに答えました。

しかし、JPBAでは6ヵ月で組織設計を行うことができます。
難しい課題ですが、決して答えがないわけではないので、
1つずつ取り組めば必ず解決することができます。

その言葉を聞いた瞬間、A社長の顔が晴れてパッと笑顔になりました。

後日、ホテルラウンジで再度話す事になりました。
これまでの会社の歴史や今後の未来などお伺いし、
最後にA社長から「良い会社組織にしたいです」とご連絡をいただきました。

世の中の多くの経営者は

「困っている事があっても
1人でなんとか解決しよう!」
という頑張っています。

しかし、それがなかなか出来ずに
「いつか出来るだろう」と
何度も繰り返しになってしまっています。

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最後までコラム記事を読んでくださり、ありがとうございます。

JPBA代表理事/組織設計アドバイザー
西尾 順(Jun Nishio)

 

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JPBA代表理事|西尾順

一般社団法人 日本パーソナルビジネス協会(JPBA)、日本で唯一の実践経営と経営人材育成が行える協会、代表理事・組織設計アドバイザー。企業経営の存続を左右するブランディングの世界にあって、東京都から「経営人材の教育事業」として経営革新の承認をいただき、80%の企業で売上アップの成績をあげる。中小企業の経営相談数は、5000社以上を超え、1年を通してアメリカ・マレーシア・日本の各地から社長様・経営者様のご相談を伺う。その結果、事業の仕組み化、組織設計、会社経営など、ブランディング経営を通した顧客満足度は非常に高く、年に10回、日本各地やオンラインで行われるセミナーや勉強会に、数多くの経営者が詰めかける。また、ブランディングからデザインを一貫して行う「株式会社 クール・アンド・クレイジー」代表取締役として活動する。

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